Catastrophe Ballet (1984) / Christian Death

見事までに、1作目、2作目とは全く異なる方向を向いた作品。沈美的で退廃的で、災難が降ってこようとも、ニヒルにクールに軽やかなダンスを舞い続ける、まさに「Catastrophe Ballet 」である。この方向性は、次作である「Ashes」でさらに発展していく。「Catastrophe Ballet 」と「Ashes」の2作品の完成度の高さは目を見張るものがあり、とくにプロデューサーEric Westfallによるところが大きいと思う。Christian Deathの音楽に表れる象徴は、近代の病であり、本来ならば、我々が避けていきたいものである。それは、さておき、ヴォーカルのRozz WilliamsはIan Curtis以降の重要なアーティストである。